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主役はサンタクロースではなく小人の妖精!?【北欧のクリスマス「ユール」】世界の花情報・クリスマス5

2019.12.12
投稿者:kayoiji

こんにちは!町田市「フルールベネット」主宰の通地です。

皆様サンタクロースによく似た妖精のことをご存じでしょうか。
今回は北欧のクリスマスについてお話させていただきます!

 

北欧のクリスマス「ユール」

ノルウェー・スウェーデン・デンマーク・フィンランドなどの北欧の国々。
北欧ではクリスマスを「ユール」と呼びます。

4週間前のアドベント時期から街中にあらわれるのは「ユール・マルクナド」と呼ばれるクリスマスマーケット。
この時期はホットワインを片手にする人々でにぎわいます。

 

ユールの主役はトムテやニッセ

北欧のクリスマス「ユール」の主役はサンタクロースではなく、サンタクロースのお手伝いをする小人の妖精です。
スウェーデンでは「トムテ」、デンマークやノルウェーでは「ニッセ」、フィンランドでは「トントゥ」と、国によってその呼び名は違います。

どれも北欧の民話に登場する妖精たちで、子どもくらいの小ささで赤い帽子をかぶり、とがった耳と灰色のあごひげで描かれることが多いです。
サンタクロースに似た姿をした彼らは人間が住む家、農家の納屋などに住んでいて、家の守り神のような存在としています。

トムテはとても働き者で農家の納屋に住んでいて、みんなが寝静まった頃に納屋の掃除をしたり、家畜の世話をしたりします。
しかしながら、トムテは自分が大切にされていないと分かると、怒って出ていってしまったり、悪さを働いてしまうという少しだけ気難しい側面もあるようだと言われています。

そのためトムテはとても大切な存在としてされてきました。

ユール(クリスマス)になると、北欧の人々はこの妖精に1年間の働きに感謝して甘いお粥(ポリッジ)を供えるという風習があるそうです。
また、夜起きているトムテが食べられるようにとクリスマスの御馳走をテーブルの上に残しておく習慣なんてものもあります。

幸運をもたらすこの妖精たちは、クリスマスマーケットの屋台にもずらりと並び、とても人気のあるモチーフです。

また、北欧のクリスマスの飾りつけでは、デンマークのライフスタイル「ヒュッゲ」に代表されるように、「居心地の良い雰囲気づくり」が重視されます。

そして、家には4週間前から毎週日曜日になると1本ずつキャンドルの火をつけるアドベントキャンドルなどを飾ります。

かわいい見た目のトムテたち。

「ユール・トムテ」は何者?

クリスマスの頃になるとよく天使や妖精、あるいは悪霊が登場します。
そして彼らはプレゼントや、時には災いごとをもたらす者として言い伝えられてきました。

天使や妖精と悪霊や魔物は実は同一の者で、通常では「見えない者」とされていますがそれらを見ることが出来るとき、人の心の状況で天使にも悪魔にも変化するといわれてきました。

ユール・トムテや隣国のノルウェーのニッセは北欧三国にまたがる北極圏にコルバトゥートリーの森と呼ばれる大きな森林地帯があり、そこに棲む森の妖精と考えられています。

普段は人の寄り付かない深い森の妖精ですが、冬になると寒さを逃れて南下するトナカイの群れの中に紛れて人里に現われるといわれています。
そして彼らは時に魔物や悪霊になるといわれてきました。

これは子どもたちが冬に森に入らぬようにと一種の戒めの役割となっているもので、日本でよく似たものとしてナマハゲや獅子舞があります。

また、プレゼントをもらえるかどうかはその子が日ごろ良い子にしていたか悪い子にしていたかで判定されることは私たちもよく知っています。
見方を変えるとトムテが妖精に見えるか、もしくは悪魔に見えてしまうかはその人の心の状態を表していると考えられます。

 

サンタクロースは男性?女性?それとも

クリスマスの時期のプレゼントといえばサンタクロースが有名ですが世界にはプレゼントを持って来る人物がサンタクロースではない国はたくさんあります。

しかもその人物が男性ではなく女性の国もあれば、中性である場合もあります。
また、小人であったり、年老いていたり、お供を連れていたりそのパターンは実に様々です。

ちなみに日本で有名なサンタクロースはアメリカから伝わり、そのもとはトルコの聖ニコラウスという聖人がモデルと云われています。
同じく年配の男性がプレゼントを持って来る国にはオランダのジンダークラウス、そしてイギリスのファーザークリスマスなどがいます。

変わって女性がプレゼントを持って来るのはイタリアのヴェフェーナ、ソビエトのバーブシュカ、彼女たちは共にホウキにまたがって空を飛ぶ魔女(老婆)です。

そして、デンマーク、ノルウェーはニッセという小人、スウェーデンも同じく小人ですが良く見ると子どもではなく年老いた様相の人物です。
また同じ小人でもフランスはプリ・ノエルといういわゆる天使で性別は中性です。

今日、これらの人物は皆どの国もプレゼントを持って来ると考えられていますがもともとは物をねだったり、恵んでもらうために家を回っていたりしたそうです。

 

とはいえ愛らしくチャーミングな彼らはクリスマスの時期になるとサンタクロースと同じく可愛い雑貨などでお店を賑わせます。

いままでトムテと気づかないでお迎えしていた方は彼らがへそを曲げちゃう前にクリスマスにはそっとお粥を出してあげてくださいね!

 

参考文献

神田 隆 【God Jul】~ユールがクリスマスになるまで~(2013)

 

 


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@fujie_okamura
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Living in Tokyo / floral designer

フラワーエデュケーションという花協会で花の楽しさを伝えています。古くて美しいもの、手作業の心躍る時間が大好きです。