クリスマスが近づいてまいりましたね。この時期になるとデパートやホテルのエントランスに大きくて素敵なツリーが飾られます。下の写真はNY.今年の夏に行ったこちらは今はこんな感じでスケートリンクになっています。大きなツリーがロマンティックですね。
(出典:www.museyon.com)
私は大きなツリーを見るのがとても好き。この色合いのオーナメント素敵だなあ、とか、うちのツリーも今年はこの色合いにしてみよう、とか色々と参考にしています。
そこで、今日は「ツリーの素敵な飾り方の5つのコツ」をご紹介いたします。
クリスマスツリーの由来は子供の生贄?
クリスマスツリーには「モミの木」が使われます。
ですがなぜツリーにはモミの木と決まっているのでしょうか。この話、本当なら恐ろしい。わたくし・・・この由来を詳しく調べるまで、モミの木が子供の生贄のかわりだったとはしりませんでした。
(出典:www.nydailynews.com)
(ご興味のある人は下記をお読みください!)
その由来は中世にまでさかのぼります。
8世紀頃のゲルマン民族には、北欧神話の神オーディンの木と言われる樫の木に、子供を生贄として捧げる風習がありました。
12月のある日、イギリス人宣教師(聖ボニファティウス)がドイツで布教活動をしていた時、今まさにゲルマン人が子供を生贄にしようとしている場面に出くわしたそうです。
その残虐な行為(当時ゲルマン民族は野蛮とされていた)を悲しんだ聖ボニファティウスは、その樫の木を切り倒し、かわりにキリストの木であるモミを植えてゲルマン人に分け与え、オーディンの祟りを恐れずキリストの教えを信じるよう説いたそうです。
その後ゲルマン人はキリストの木、モミの木を讃えるようになりました。これがツリーのルーツと言われています。
聖ボニファティウス(出典:ja.wikipedia.org)
ツリーのオーナメントにそれぞれ意味があるのをご存知でしたか?
ツリーに欠かせないオーナメント。実はツリーのオーナメントにもそれぞれ意味があります。お花の先生はもうご存知だと思いますが、一応書いておきたいと思います。
ツリーの飾り付けの時に、ぜひお子様に教えてあげて下さいね。
―ツリーのトップに飾る星―
ツリーのトップスターは「ベツレヘムの星」と呼ばれています。
3人の博士が星の輝きに導かれてたどり着いた場所がキリスト生誕の馬小屋だったと言われていることを表しています。国によっては天使を飾る習慣も。
―丸いオーナメントボール―
ツリーと言えば欠かせないのが丸いオーナメントボール。
ドイツ語で「クーゲル」と呼ばれています。
モミの木にはもともとは、アダムとイブが食べた禁断の木の実、リンゴが飾られていたのですが、19世紀に入りガラスで作られた美しいオーナメントボールが普及して、今に至っています。
ちなみに色にも意味があります。
赤:キリストの血の色(愛や殉教のシンボルカラー)
白:神の栄光、清らかさ
緑:永遠の命の象徴
金:キリストの尊厳や高貴さ
(他にもいろいろな意味があります)
―杖のキャンディー―
杖の形のストライプキャンディは「キャンディケーン」と呼ばれます。
「ケーン」とは「杖」のこと。キリスト教では神は羊飼い、人は羊、杖は人をより良い道へ導く為の道具とされています。
(出典:http://www.planetjune.com/)
―柊(ひいらぎ)―
キリストの象徴です。
キリストが生きていたとされる時代、罪人を磔刑に処する際、罪人の印として柊の冠を頭に載せました。キリストはローマ人に迫害されて磔刑に処せられたので、柊はキリストの受難の象徴とされるようになりました。キリストの磔刑図には必ず柊の冠をかぶったキリストが描かれていますね。
(出典:https://ja.wikipedia.org/)
いつものクリスマスツリーがこんなに素敵になる!飾り付け5つのポイント
ツリーの由来や意味がわかったところで、次は飾り付けの5つのポイントをご紹介いたします。
人工のモミの木を毎年飾る人は特に必見ですよ。
(1)まずはツリーのコンセプトを決めましょう!
―オススメはテーマカラー―
ステキなツリーの飾り付けを考える時は、その年のコンセプトを決めておきましょう。
オーナメントを店頭で見ているとあれもこれも欲しくなってしまい、気が付いたらいつもの年と変わらない、垢抜けないツリーになってしまった、なんてことになりかねません。
それはそれでまた味があって良いのですが、もしホームパーティをオシャレに盛り上げる為の演出なら一工夫したいところです。
そんな時オススメなのは、テーマカラーを決めること。
色であれば、比較的簡単に実行することができて失敗しにくいと思います。
色別の例をご覧下さい。
【ホワイト】
【赤】
【ブルー】
(出典http://decoholic.org/)
(2)ツリーはしっかりと広げましょう
―出したばかりのツリーには1年分の『寝癖』がついています―
アートのクリスマスツリーは本物そっくりな分、ボリュームもあるので、クリスマスが終わり片づける際には、ヒモで出来るだけ小さくなるように束ねたり、箱にぎゅっと押し込めてしまう方が殆どだと思います。
その為、翌年ツリーを出した際、枝が歪んでいたり枝の張りがなくなっていることが多いのです(1年分の寝癖がついています)。
左が寝癖のついた状態。全体的に詰まった感じがします。
右は広げて枝を整えた状態です。
ツリーをきれいに飾り付けるためには、しっかりと広げておくことが重要です!
まず大きな枝は、90度になるように、しっかりと押し広げておきます。
その後、大きな枝についている細かい枝の1本1本を丁寧に起こし、上下左右に広げて立体的なボリュームを出します。
この作業だけで、ツリーが一回り大きく見えますし、枝先が曲がっているとオーナメントを飾りにくいので、ちょっと面倒だなと思ってもここは手を抜かずに作業をしてくださいね。
左が整える前。右が整えた後。
(3)オーナメントの面積やバランスに気を付けましょう
オーナメントを飾る面積ですが、日本人の場合、比較的シンプルにすっきりと仕上げることを好む方が多いようです。
シンプルに仕上げたい場合は、表面積の2~3割を目安にデコレーションをされると良いでしょう。
ですが欧米の場合、オーナメント類は何世代も大事に受け継ぎ、自分たちの代でも毎年買い足すことを楽しみにしているご家庭が多く、そのような家のツリーはとても立派で飾りも豪華です。
ですからオーナメント類の量はお好みで。
ですがバランスは大事です。
バランス良く飾るコツは、まず大き目のもの、目立つものを先に飾っていくこと。
全体的に大き目のオーナメントをつけていきます。少し離れた所から時々チェックしてみましょう。
色を多色で使う場合は、同じ色があまり近くに無いように気を付けます。
後は、空いている隙間に小さ目のオーナメント類をどんどんつけていくだけです。
オーナメントの量が少ない時は、ツリーのトップ付近と下部付近は少なめに、目線が集中する中央部分にオーナメントを多めに配置します。目立つものもこの中心部分に飾り付けていきましょう。
(4)足元は箱や布でオシャレに隠す
アートのツリーの足元は味気ないものです。ワイヤーのスタンドは無機質で、せっかくのステキなツリーが台無しです。
小さ目のツリーであれば、スタンドも小さいので、そんな時は木箱に入れるのがオススメ。
手軽に足元を隠すなら、プレゼント風のラッピングなどに足元においてカバー。空箱でも良いですし、欧米のように本当に全てが本物のプレゼントだったら、子供たちは大喜びです。
クリスマスツリースカートもここ数年ブームになっています。
ツリースカートとは、サークル状の布の中央に穴が開き片サイドにスリットが入っているもの。スタンドにふわっとかけるだけなので便利です。
作りも簡単なので、最近では自分好みのものを手作りして楽しむ方が増えているようです。
わざわざツリースカートを用意しなくても、チュールでも代用できます。
チュールを足元に巻き付けたり、ツリースカートのようにサークル状にカットして使いましょう。
周囲にキャンドルを飾ると雰囲気が出ておとなっぽくなりオススメですよ。
お子様が火をキャンドルに付けることが無いようご注意くださいね。
(5)リボンを使って簡単にカラーチェンジ
(1)でカラーでイメージを変えることをおすすめいたしましたが、ツリーそのものやオーナメント類一式を毎年買い替えるのはちょっと大変ですよね。
そんな時にはリボンを使って色を変えるのが手早くて便利です。
左は黒のリボンと黒のオーナメントを付けたもの。
右は、左の黒を全て外して他のオーナメントはそのままにし、赤のリボンと赤のオーナメントを付けたもの。
落ち着いた雰囲気のモノトーンツリーと、クラシカルなツリーにそれぞれなりましたが、ほんのちょっと飾りを変えただけです。
オーナメントに使うリボンパーツは、お好みのリボンを見つけてきて自分で作るのも楽しい作業です。
簡単なのでご紹介しますね。
1)リボンを用意しましょう
今回は25mm 幅のリボンを35㎝使用。
2)リボンの形を作ります
・全面が表になるようにリボンを左の写真のような形に整えます。
・整えたら、写真の黒い輪の部分を、前面のリボンがクロスしている部分に合わせます。
もう既にリボンの形になりつつありますね。
裏から見るとこのような感じです。
3)ワイヤーをかけます
・リボンの中央にワイヤーを置きます。
・左右をパタンと二つ折りにします。
4)ワイヤーをクロスし、捻じります
・上下に伸びたワイヤーをリボンの中央部分まで持ってきてクロスし・・
・リボンの付け根でぎゅっと絞ります。この時、リボンにギャザーが寄っても気にしなくてOKです。
5)ワイヤーを更に捻じって完成です
・さらにワイヤーを2~3回しっかりと捻じります。ワイヤーをしっかりクロスして出来る限りリボンにギャザーを寄せます。
・リボンを開いてふっくらと整えれば完成です。
使用する時は、バラバラのワイヤーは捻じって1本にしておきます。
先端をカギ状に曲げてツリーに引っかけたり、巻きつけたりして使用します。
輪状にして枝に掛けるよりも、この方法の方がリボンの向きが決めやすくきれいに見えるのでオススメです。
おわりに
クリスマスツリーは本物のモミの木でも、毎年使える人工モミの木でも、家に飾るとぐっとクリスマスを感じられて良いものです。
もちろん本物のモミの木の良い香りにはかなわないけれど、お気に入りのオーナメントを付ければまるで宝石のような華やかさになって、クリスマス気分も盛り上がります。
色合いを変えたり、オーナメントを変えるだけでいつものツリーが全然違うものになります。
いつも着ているお洋服に素敵な色のスカーフを合わせるような感覚で、ツリーもたまにはいつもと違うテイストのオーナメントに挑戦してみてはいかがでしょうか。
素敵なクリスマスツリーになりますよう!
※今回使用したステキなリボンは、輸入リボンを取り扱う「リボンワールド」様のフランス製リボンになります。
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