こんにちは。
茨城県水戸市で、FEJオフィシャルスクール「フラワーサロン花笑み」を主催している豊岡です。
本日は美しいフォルムに仕上がる、スパイラルブーケテクニックをご紹介します。
ヨーロッパでは、自然環境保護の観点から、自然の茎をらせん状に束ねて作るスパイラルブーケが、ウェディングブーケの主流となっています。
今回は初めての方でも作りやすいように、上質なアートフラワーを使用して制作していきます。
いろいろな種類の葉物と小花を使用して…
まるで生花のようなナチュラルテイストのブーケレシピを、美しく仕上げるポイントを交えながら、詳しくご紹介していきます。
<アートフラワー>
①サバンナエリンジウム(東京堂)・・・・・・・・・1本
②ローズバンチ(アスカ)・・・・・・・・・・・・・・・・2種類2束
③アリスハイドレンジア(東京堂)・・・・・・・・・・1本
④ララフラワーバンドル(東京堂)・・・・・・・・・・1束
⑤ワイルドグリーンフラワー(東京堂)・・・・・・・1/3本
⑥〜11 フレッシュグリーンブーケ・・・・・・・・・1束
<道具類>
ラフィア、フラワーテープ、ニッパー、ワイヤー、#22裸ワイヤー、#24グリーンワイヤー
①エリンジウムを分解して写真のようにします。
下部についている葉も抜いておきます。
②ワイルドグリーンフラワーも高さが違うものはカットし、ハイドレンジアは1房抜いておきます。
③カットして茎の短くなった、エリンジウム、ワイルドグリーンフラワー、ハイドレンジアは、写真のように#22裸ワイヤー1本をU字にして茎に当ててから、2、3回巻きつけてツイスティングします。
④リーフは#24グリーンワイヤー1本を、写真のようにリーフの裏側から葉脈に刺し通し、茎に2、3回巻きつけて、ヘアピンメソードします。
⑤ワイヤリングした花材をすべてテーピングしておきます。
①図のように左側にくる花材は手前に、右側にくる花材は奥に重ねていきながら組むことによってらせん状のブーケに仕上がります。
茎が交差する部分のバインディングポイントは、すべて1点で交わるようにします。
より、簡単に組むために、今回はブーケを回しながら、左手前、左手前・・・・と、常に花材を手前に重ねながら組んでいきましょう。
②では実際に組んでいきましょう。
まず、クッションとなるハイドレンジアを2本組んでいきます。
中心になるハイドレンジアを持ち、右手にもう1本のハイドレンジアを左手前に重ねます。
この時、バイオリンの弓を弾くように少し長めに重ねてからひくようにすると、バインディングポイントがキュッとしまって組みやすくなります。
③次に、エリンジウムを3本入れていきます。
まずは左上に重ねます。
2本目も入れる前に、少し全体を回転させます。
この時、バインディングポイントから上は時計回りに、バインディングポイントから下は反時計回りにねじりながら少し(90度くらい)回転させるとスパイラルの広がりを崩すことなく、花材が組みやすいです。
同じ要領で3本目も入れます。
④エリンジウム3本を組みました。
3本とも高さに変化をつけて、不等辺三角形の配置で組むと、ナチュラルに仕上がります。
⑤ローズを2、3輪ずつ持ちながら全体に入れていきます。
アップダウンをつけて入れていきましょう。
⑥この辺で一度、ラフィアでまとめておくと、作りやすいです。
ラフィアをバインディングポイントから下に10cm垂れるように縦に持ちます。
上にきたラフィアを右手で持ち、ブーケの方を2、3回回転させるようにして、回したら下に垂らしておいたラフィアと一緒に固結びし、余分な長さはカットします。
さあ、ここからは、ブーケをリズミカルに組んでいくための左手の効果的な使い方をご紹介します!
下の写真のように1・2・3、1・2・3と組んでいくと、動きに無駄がなく花材が組みやすいです。
組む前に準備運動をしてみましょう。
1つ目の手の形・・・・基本のブーケの持ち方です。
人差し指と親指でバインディングポイントを持ちます。
2つ目の手の形・・・・花材を入れる前に下の3本指を閉じます。
3つ目の手の形・・・・花材が入れやすいように人差し指と親指をピストルの手のように開きます。
4つ目の手の形・・・・左上に重ねた花材の茎を持った状態です。
5つ目の手の形・・・・下の3本指を開き、茎を解放します。
ではさっそく、この要領でララフラワーを組んでいきましょう。
⑥まずは最初の基本のブーケの持ち方 → 下の指3本を閉じて → 人差し指と親指を開いて花材を入れていきます。
⑦花材を左上に重ねて茎を持った状態 → 下の3本の指を開いて茎を解放します。
同じ要領でララフラワーが3本入りました。
高さを少しずつ変えながら、不等辺三角形の配置で入れています。
この時点で、お花が中心から外側に向けて徐々に下がり、ラウンド状になっているか確認してください。
①実付きのライン状グリーンを入れていきます。
ブーケから飛び出すように動きをつけて入れましょう。
4本入りました。
②フィラグリーン3本を外側全体に入れていきます。
③平面的なグリーンをブーケ全体を縁取るようにそれぞれグルーピングしながら入れていきます。
④すべての花材が入りました。
お花はふんわりラウンドに、茎は放射状に綺麗に広がっているか確認しましょう。
①先ほどの要領でラフィアでまとめていきます。
ラフィアを縦に持ち、ブーケを回転させるようにして2、3回ラフィアを巻き、固結びしてまとめます。
もしこの時に、ブーケ全体がゆるくて広がりやすくなっている場合は、結んだラフィアの位置を少し上にずらすと、キュッと締まってまとまります。
逆にブーケがギュっと締まり過ぎている場合は、結んだラフィアの位置を少し下にずらすと、ふんわりと広がります。
②茎をカットします。
放射状に広がった茎の中心部分を少しだけ他より短くカットすると立ちやすくなります。
また、どちらかに一方に傾いてしまう場合には、傾く方とは逆の茎をカットすると、まっすぐに立ちやすくなります。
今回お伝えしたスパイラルブーケは、ヨーロッパのトップフラワーデザイナーが、古くから実践している王道のテクニックです。
リズミカルな手の動きは、こなれ感があって絵になります。
特に生花を組む時には、お花が痛みにくく、無駄のない手法といえます。
是非今後のブーケ制作にお役立ていただければ幸いです。
お教室名
・「フラワーサロン花笑み」
・豊岡 永美
・ブログ https://ameblo.jp/fourseasons-flower/
・ホームページ http://www.hanaemi-design.com/