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枝物使いのフラワーアレンジテクニックvol.1 基本の「矯め」と「挟む」テクニックを使った枝づくり

2020.09.17
投稿者:kayoiji

こんにちは!
町田市成瀬【フルールベネット】の通地です!

今回はお花の表現を豊かにしてくれる枝物使いテクニックとして全4回でお送りしたいと思います。
vol.1では枝物アレンジで欠かせない「矯め」と「挟む」のテクニックについてお送りしたいと思います☆

 

【枝物の水あげ】

枝物を仕入れてきたら先ずは「水あげ」をしましょう。
切り花と同じように綺麗に正しく扱うためには枝物を使う前に必ず「水あげ」が必要になります。
種類によっても水あげ方法は様々ですが、主な方法は3種類になります。

 

【切り戻し】

マツやサクラ、モモなど、枝が固すぎず比較的水あげの良い枝物に向いている方法です。

茎の断面積が広がり、給水する部分が増えるようにハサミやナイフで斜めに切り口をカットします。

 

【切り口を割る】

ドウダンツツジやツバキ、レンギョウ、モクレン等、固くて叩くことが出来ない枝物に有効な方法です。

切戻した切り口に縦にハサミを入れて割ります。

より太くて固い枝の場合は十文字にして給水面積を増やします。

 

【切り口を叩く】

ユキヤナギやコデマリ、キンポウジュやシンフォリカルポス等、水を吸い上げにくい枝物に向いています。

切戻した切り口を金槌や木槌で叩き、繊維を細かく砕くように割ります。
こうすることで給水する断面積を広げることができます。

ただ、それなりの力を加える必要があるため使用している台が傷ついたりする恐れがあります。
テーブルなどは使用せず、固い床を選ぶようにしてください。
また、防音の意味でも枝の下に必ず新聞紙や雑誌などを敷いてから叩くようにしてくださいね。

 

【枝取り】

 


枝の種類で見た目などが大きく異なり、種類によっても枝取りを行うポイントが異なりますが
今回は日常使いで取り入れ易いドウダンツツジを例にご紹介します。

デザインに使いたい部分を整えるために、余分な枝葉を取り除く方法が「枝取り」です。
切った後の見え方をイメージしながら不要な枝を切ります。

中途半端に切った枝が残っていては作品にはなりません。
可能な限り根元から切り落とすようにこころがけましょう。

 

【矯め】

余分な枝葉を落としたら「矯め」を行います。
「矯め」とは枝を曲げてクセをつけることを言います。
作品に立体感が出て流れを美しく見せてくれる、枝物のアレンジに欠かすことのできない技法の1つです。

ヤナギ類、ドウダンツツジやサンゴミズキ、ナツハゼ等、柔軟性に富んだ折れにくい枝に適したテクニックです。
作品を整えやすくなるのでぜひ覚えておいてくと良いですよ!

枝は手のひらや、指の腹を使って徐々に力を加えて曲げていきます。
(写真は手前に折り曲げていますが、反対に内向きにしても力を加えやすいです。)
素材に合わせて向きや方向を見極め、矯めてみてください。

 

どの枝も一気に曲げると割れますのでゆっくりとしならせていくようなイメージで力を加えましょう。
カキやウメモドキ等の折れやすい枝物には適していないのでご注意ください。

こちらは「矯めた」ドウダンツツジを使った実際の作品例です。

作品の大きさに合わせた器を用意します。
今回は鉢を使用しているので底穴があるの為、まずは鉢の中にちょうど納まる花器に水を張ってセットします。

中に入るような別の花瓶を入れておきます。
ですがこのままでは背の高い枝物を入れると倒れてしまいますので更に一工夫を入れます。

 

【枝で挟む】

次に、作品(花材)を固定するための「挟む」と言うひと手間かけていきたいと思います。
スモークツリーの枝をクリップ代わりに挟んで作品を仕上げます。

写真のように花器に合わせた長さにスモークツリーの枝を切り、真ん中くらいまで切れ込みを入れて割ります。
切れ込みを入れた幅は挟みたい枝物に応じて開き具合を調整し、花器に入れて固定をさせます。

ドウダンツツジのをスモークツリーの枝に挟み込むように差します。

こうして花器に固定した枝が突っ張ることで、重心が高い枝物も安定して固定ができます。
同じ要領でグロリオーサも挟みます。

ドウダンツツジに施した「矯め」の効果で、広がりのある大きな作品になります。

グロリオーサも「挟む」ことで左右にズレるのを防ぎ、安定感があります。

最後に芍薬とアガパンサスを足元に添えて完成です!
1本の枝物をベースにボリューム感のある作品になりました♪

 

終わりに

花器が大きい、口(直径)の広い、そんな器を用いる場合はこのように工夫することで、ボリュームのある枝物も安定させられ、
少ない本数でもダイナミックに表現することが可能になります。
この「矯め」と「挟む」のテクニックは植物の動きが感じられる雰囲気を創ってくれるので、ぜひ取り入れてみてください。

 


東京町田 ライセンススクール
フラワー&輸入雑貨「フルールベネット」通地 美弥子
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