海外レポート第4段は、ドイツのブレーメンです。
グリム童話「ブレーメンの音楽隊」の舞台として有名なブレーメン(Bremen)。
石畳の路地、レンガ造りの街並み、窓のデザインや壁の色にいたるまで、「可愛い」が溢れていて、どれだけ見ても飽きません。
藤江がキュンとしたブレーメン最古の住宅街、シュノーア地区をお楽しみください!
岡村
かねてより周囲から男らしいと言われている私。
持ち物も地味ですし、服も地味。要するにメルヘンの要素ゼロなのです。
でもこんな私がキュンとなってしまったあるドイツの街があります。
可愛くて素敵でまるで絵本のような世界をぎゅっと詰めてしまったような・・そんな街並みを皆様にもお届けいたします!
その絵本のような可愛い街があるのはブレーメン。ドイツの北部にある、人口50万人の小さな街でとてものどかな場所です。
ブレーメンといえば、ブレーメン音楽隊。
音楽士になろうとしたロバと犬と猫とニワトリの物語です。
彼らは結局ブレーメンには行かなかったのですが、絵本に出てくるような可愛い街がここにありました。
↑マルクト広場 聖ペトリ大聖堂
広場から少し歩くとゼーゲ通りの豚飼いの像があります。
ドイツで幸運の象徴と呼ばれる豚さんは、街のいたるところにいます。
そしてこの街の中ほどにあるのがシュノーア地区。ここがとっても可愛い場所なのです!
シュノーア地区はブレーメンの旧市街地。 建物は15~16世紀からの古いものだそうです。
シュノーア(Schnur)という名前の由来はロープを意味し、船のロープからとも、ロープで繋がっているかのように並んだ家々からとも言われています。
シュノーアには最初はお金持ちが住んでいましたが、しばらくして手工芸職人たちの住居になりました。
第二次世界大戦でシュノーア地区も被害を受けましたが、建築家らが街並み保存を強く訴え、その後文化財保護地区に指定されました。
ギャラリーやアトリエ、手作りのお店が並んでいて、お店も細く奥に長く続いています。
迷路のような道があちこちにあって、道に入っていくたびに昔の息遣いを感じるのです。
入り組んだ細い路地。
石畳に古い木組みの小さな家。
全てが細くて、狭くて、小さくて。
狭い小道を発見してはドキドキしながら入り、可愛らしいお店を発見しては感激して。
可愛いらしいこの街に私はすっかり魅了されてしまいました。
何世紀も前の空気を閉じ込めてしまったような町、ブレーメン・シュノーア。
デイズニーランドではドキドキしない私が、この空間ではキラキラした雰囲気を感じることができて、ああ、私も女子だったのね・・・!ということをこの絵本のような町で思い出させてくれるのでした。
さて、ドイツの旅も終わり、この後はオランダに向かいます。
(オランダでは世界最大の花市場と、運河に浮かぶ花市場の様子はこちらからどうぞ!)
<運河に浮かぶオランダの花市場「シンゲルフラワーマーケット」
ドイツでは、フランクフルト→マインツ→ケルン→ベルリン→ブレーメンと5つの街を訪れました。
この国は小さな連邦国家の集まりだった中世の歴史があります。
その為、一極集中の都市がなく個性的な地方文化をもたらしたそうです。
だから、どこも街の雰囲気や人の雰囲気が違っていて、訪れるごとの楽しみがありました。
車で小さな町を訪れて気が付いたのですが、ドイツには移民・難民が多く、ミュンヘンやベルリンなどの大きな町以外のブレーメンやケルンなどの小さな町にも難民の人たちが多くいました。
今、難民はヨーロッパ全体で大きな課題になっていて、ドイツも同じです。
高齢化しているドイツでは優秀な移民の人たちが欲しいけれど、難民を多く受け入れると治安の悪化もあり、ドイツ市民の不満も高くなるというジレンマを抱えています。
小さな町のどかな公園のベンチにも移民の人たちが寝ています。
これは難民申請の許可待ちの人たちで、働くこともできず、国に帰ることもできず一日を何もしないで過ごしていて、とても切ない状況です。
多くは30代以下の若者だそう。
日本は難民どころか移民も少ないので、あまり目にする機会はありませんが、テロや紛争が続く限りこの状況は変わることはなく、むしろ増えていくのかもしれません。
この国の大きな課題。それは歴史ある街並みの中でさえ毎日感じとることができたドイツの旅でした。