「え、菊じゃないの?」という方もいれば「桜でしょう」とおっしゃる方もいるかもしれません。お花の先生なら知っていたいこの話題、本当のところはどうなのか?本日は日本やトランプさんで話題のアメリカの花についてもお伝えしたいと思います。
そもそも国花とはどんなものをさすのでしょうか。
そして気になる日本の国花。菊?それとも桜でしょうか?
実は菊も桜も国花です。
ですが実は日本の場合、桜も菊も法で定められたものではありません。
菊はどちらかというと皇室の象徴としての意味合いが強いですし、日本人の好きな花の1位は桜なので、そういった意味でこの2つが今では国花と考えるのが一般的です。
ちなみに東京都の花は「ソメイヨシノ」と都で制定されています。
大阪府の花は「梅」と「サクラソウ」。「サクラソウ」は埼玉県の県花ですし、「梅」は福岡県の県花です。
北海道はハマナス。北海道の海岸線に自生しているバラ科の花です。
ハマナス
宮城県花はセンダイハギ。広島県のように、県花が制定されていない県もあります。
ハギ
トランプ大統領の話題で持ちきりのアメリカ合衆国の国花は何だと思いますか。
実はアメリカも日本と同様で、法定としての国花はないそうです。
日本の菊・桜同様の意味で、バラ・セイヨウオダマキなどがあげられますが、合衆国だけに、州の花「州花」の方がなじみが深く愛されているのが実情だそう。州花としてきちんと州法で制定されている花も多いのです。
コロラド州はロッキーマウンテンという名前のオダマキ。
(出典:http://worldoffloweringplants.com/)
ハワイ州はハワイアンハイビスカス。
カリフォルニア州はハナビシソウ。
アラスカ州はワスレナグサだそうです。
日本の県花同様、アメリカの州の花もそれぞれの州らしいお花ばかりです。
中国も、アメリカ同様、正式な国花はないそうです。
ちなみに中国には「十大名花」と呼ばれる花があります。梅、牡丹、 コウシンバラ、蘭、つつじ、菊、山茶花(サザンカ)、蓮、金木犀、水仙がそうで、昔から書や画に登場して、広く人々に愛されてきた花たちです。
この中の梅と牡丹が、歴史も品格もあるので国花にふさわしいという意見の方が多く、どちらかを国花にしようという論争が時々起るようなのですが、どちらの人気も拮抗していて、未だに決着はつかないままだそうです。
中国は大きな国土の国ですから、様々な花が自生したり栽培されたりしていて、それぞれの地域の人々が愛する花がありますから、国民にゆだねて国花を選定するのはなかなか難しいのかもしれません。
県や市の花は、マンホールのフタの図柄になっていたり、義務教育中に社会の授業で勉強するので知っているのですが、国花については意外ときちんとした情報が無く大人になっていることもあるかもしれません。
これから春休みに海外へ旅行したり、留学されるお子様がいるご家庭では、渡航先の国花と日本の国花について話題にしてみるのも楽しいかもしれませんね。