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【アレンジメント初心者さん必見シリーズ】あると便利な花材「モス」のご紹介

2017.09.01
投稿者:okada

※こちらの記事は以前ご紹介したものに加筆してお届けしています

アレンジメント作りに欠かせない名脇役のひとつが「モス」になります。

体験レッスンにいらした方に「このスキマにはモスを入れます^^」とご案内すると、皆様とても興味深そうにモスを触りながら「モスって一体なんですか?」とおっしゃるので、やはり知らない方が多いのだなぁと実感しますが、私達フラワーデザイナーにとっては、なくてはならない副材です。

そこで本日はプリザーブドフラワーアレンジメントには欠かせない材料【モス】についてご紹介いたします。

アレンジメントに使うモスとは?

『モス』とは苔をプリザーブド加工やドライ加工し、アレンジメントのグラウンドカバーとして主に使用する花材の総称です。モス(苔)と呼ばれていますが、あくまでもグラウンドカバーの総称で、実際にはコケではないものも含みます。

通常のコケ類は、水分が無くなるとカラカラに干からびてしまいますが、プリザーブド加工しているものは長期間みずみずしいままの姿を保つことが出来るのが特徴です。

とはいえ、プリザーブド加工されたものでも年月が経過すると、固く弾力が無くなってボロボロになってきます。

保存の際には、小さい袋に入ったものならジッパー付きジップロッグに入れ替えたり、大箱に入ったものならフタをsっかりと閉じて保管して下さい。

モスの種類をご紹介します

モスと一口に言っても、実にとてもたくさんの種類があります!それぞれ特徴などをご紹介いたしますね。

アイランドモス、ノルディックモス、フィンランドモス

大地農園/アイスランドモス(出典:はなどんやアソシエ)

フロールエバー/ノルディックモス(出典:はなどんやアソシエ)

大地農園/フィンランドモス(出典:はなどんやアソシエ)

ソフトなゴムのような弾力のモコモコした北欧産苔のプリザーブドです。メーカーごとにいろいろな国の名前がついていますが、色や細かさなどに多少の違いがある程度で、いずれも殆ど同じものになります。

コストが安く、カラーバリエーションも豊富なので、アレンジメントのグラウンドカバーとして最も良く使用するモスになります。

アレンジに使う際は、隙間に合わせてモスをカット(手でちぎれます)し、使用します。このモスをワイヤーで作った小さなUピンやボンドで、フォーム土台に留めて置くと、ポロリと花器から落ちず安心です。

アレンジメントのカバーとして使うだけでなく、花器の表面にペタペタとボンドやグルーで貼れば、オリジナルの器や壁掛けが完成です。

スパニッシュモス

細長い、アメリカ~中南米産のモスです。チランジアというエアプランツの仲間で、正確には苔ではありません。

日本語で「サルオガセモドキ」と言って、アレンジメントやブーケに使いますし、最近ではインテリアグリーンとして人気が高く、雑貨屋さんでぶら下がっているのを良く見かけます。このサルオガセモドキをプリザーブド、ドライ加工したものを「スパニッシュモス」として販売されています。

【プリザーブド】大地農園/ソフトスパニッシュモス(出典:はなどんやアソシエ)

【ドライ】大地農園/スパニッシュモス(出典:はなどんやアソシエ)

カーリーモス

細長く、カールしたモスで、一見、スパニッシュモスと良く似ていますが、カーリーモスは「タマリンド」という木をドライ加工したもので、こちらもコケではありません。

【ドライ】大地農園/カーリーモス(出典:はなどんやアソシエ)

カーリーモスも、スパニッシュモスも、ナチュラルなアレンジのグラウンドカバーに良く似合います。

あえて見えるように入れてみるのもデザインのポイントになってかわいいですよ。

リースに、ドライのお花と合わせて使えば、材料代を節約しながらナチュラルなデザインに仕上げることが出来ます。

●山ゴケ、シートモス、プールモス、水ゴケ

山苔は日本の山に自生しているとてもポピュラーなコケです。感想すると白っぽくなってしまうので、アレンジメント用に着色、ドライ加工したものがアレンジメント用の「山ゴケ」として販売されています。最近では100均でも手に入ります。

【ドライ】大地農園/山ゴケ(出典:はなどんやアソシエ)

この山ゴケをシート状にしたのが「シートモス」です。

【ドライ】大地農園/シ-トモス(出典:はなどんやアソシエ)

シート状になっているので、大きな面積をカバーしたい時や、ナチュラルアレンジの花器のデコレーションなどに便利です。

山ゴケの雰囲気をそのままにプリザーブド加工したものが「プールモス」になります。

【プリザーブド】大地農園/ソフトプールモス(出典:はなどんやアソシエ)

プールモスは本当にリアルで、見た感じや手触りも本物のコケと見間違うほどです。その分ちょっぴりお高めなのが玉にキズ。

山ゴケと良く似ている「水ゴケ」もあります。

【ドライ】大地農園/水ゴケ(出典:はなどんやアソシエ)

【ドライ】東北花材/水ゴケ オフブラウン(出典:はなどんやアソシエ)

水ゴケは水はけと水もちのバランスがよく、蘭などを栽培する時に良く利用するミズゴケ科の植物です。この水ゴケを白く精製してドライ加工したものや、着色したものがアレンジメント用の水ゴケになります。園芸で使う感覚とはまた異なって、素材の雰囲気を活かしたクリスマスの雪の表現やリースなどに良く似合いそうです。

●シルバーモス

キクラゲみたいに見えるこちらのコケは樹木につくコケ。ウメノキゴケというコケの一種で、大木には良くこのコケがついているのですが、古木の雰囲気を出す為に、花屋さんでは後からわざわざ枝にこのウメノキゴケを張り付けて売っていたりします。

【プリザーブド】大地農園/シルバーモス(出典:はなどんやアソシエ)

ナチュラルなアレンジ作りのアクセントになりそうですね。

どんな時に使うの?

色々なモスをご紹介させていただきました。実際にはもっとたくさんのグラウンドカバーとその加工品が存在します。例えばモスで作った「モスリボン」なんてものも存在します^^

【造花】アスカ/モスリボン ダークモス(出典:はなどんやアソシエ)

こうしたモスはどんな風に使っていけば良いのでしょうか。

プリザーブドフラワーは加工上、花首より下が通常はありません。

茎に見立てたものを、ワイヤーで作るところからはじめるのが、プリザーブドフラワーの最大の特徴です。

このために、アレンジが完成したとき、気をつけないと、茎や葉が ついていないことから、  ワイヤーや サハラが見えてしまうことがあります。

そんな時、モスを使いましょう!

このように、モスでアレンジメントの隙間を埋めることで、ワイヤーやサハラを隠すことができますし、ナチュラル感や動きがアップ。

こちらはシートモスをグランドカバーとして使った仏花アレンジメント。まるで野に花が咲いているように見えます。

アレンジメントのアクセントとしても最適ですし、モスと同様にグラウンドカバーとして使用する、アジサイなどの小花類にくらべ、コストが圧倒的に安いので、原価を低く抑えたいときにも便利です。

優秀な花材、モス。効果的に使用して、アレンジメントの幅を広げてみましょう。

 
 
 
 
 
 
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Living in Tokyo / floral designer

フラワーエデュケーションという花協会で花の楽しさを伝えています。古くて美しいもの、手作業の心躍る時間が大好きです。