こんにちは。町田のライセンススクール、
花と輸入雑貨「フルールベネット」主宰の通地美弥子です。
前回の【木の実とスパイスのクラフト】vol.1に続き、
今回は西洋の冬の風物詩として知られる「フルーツポマンダー」作りをみなさんにご紹介したいと思います!
「ポマンダー」とは、中世ヨーロッパで発祥した、
柑橘系のフルーツを使った「魔除けのにおい玉」のことを言います。
当時はペストが流行し、疫病除けの役目として抗菌力に優れ、
防虫作用を持つシナモンなどを使った「香りのお守り」が作られていくようになりました。
特に抗菌効果が強いとされて知られるのが「クローブ(丁子)」です。
今では香りを楽しむハーブクラフトとして、ヨーロッパのクリスマスの風物詩となって親しまれています。
そんな中世ヨーロッパの伝統のスパイスを使ったポマンダーは、実はご家庭でも簡単に作ることができます。
今回は身近なレモンを使用したフルーツポマンダーを作ります!
レモンに両面テープを十字に貼ります。
海外産のレモンには防腐剤のワックスが表皮に塗られているので
テープが付きにくい場合があります。
最終的に乾燥させるので使用するレモンは国産または無農薬のレモンを
使用することをお勧めします。
両端の中心も隙間ができないようにピッタリとテープを貼ってください。
テープの貼られていない皮部分に竹串を刺します。
先ずは写真のように端から始めます。
クローブは釘のように頭部分が出っ張っているのでそれを持ちながら
竹串で開けた穴にクローブを差し込みます。
クローブの頭でちょうど止まるのでそこまで押し込みます。
竹串でガイドの穴を開けずにクローブをさすと、うまく刺さらずにレモンの皮を潰してしまう可能性があります。
2つ目は1つ目より少し斜め下気味に差します。
この時クローブ同士がピッタリとくっつないように少し間隔が空くようにします。
まず縦1列クローブを差し込み終わりました。
次は反対側1列を埋めます。
最後に残った面にクローブを差します。
列を作るように順番に差し込んでいくときれいに並びます。
残りの3面も同様に埋めていきます。
差し込み終えたら次はシナモンパウダーを振りかけます。
粉末のシナモンは飛び散りやすく、服に付くと落としづらいのでお使いにご注意ください。
レモンが十分動く余白がある程度の大き目なジップロックに入れます。
シナモンをまぶします。
ここでは多めにシナモンを入れてください。
また、レモンに水滴などが付着しているとシナモンがダマになってしまうので、
確認・または一度ペーパーなどでレモンを拭いてください。
シナモンを全体にいきわたらせます。
両面テープに付着したシナモン、クローブの間で固まったシナモンを
軽く竹串でこそぎ落します。
次にネットに入れます。
軽く下に「トン、トン」と落とすようにして余分なシナモンを払います。
あまり強くやりすぎると飛び散りますのでご注意ください。
これで下準備は完了です。
この後はネットに入れたまま棚などに吊り下げて十分に乾燥をさせます。
風通しの良い外や、エアコンの風が回りやすい環境がお勧めです。
高温多湿な場所、外でも雨などの水滴が当たりやすいところは乾燥に適していません。
また、十分に乾燥ができないとレモンの水分が抜ける前に
腐食し始めてカビの発生などの原因になりますのでご注意ください。
こちらは乾燥から約30日程経った状態です。
完全に水分が抜け、始めに貼った両面テープから大きく縮んでいるのがわかります。
ネットから外して両面テープも切り取り外します。
この際にはまだシナモンが落ちますので、下敷きや紙などを敷いて作業を行ってください。
両面テープを貼っていたラインに沿ってお好みのリボンを巻き付けます。
十字にリボンをかけるとリボンが交差する箇所が綺麗に見えないので、
先ずは一列に結ばず両面テープでリボンを固定します。
その後リボンを留めた下からくぐるようにもう一列に長めに
リボンを巻き付け、上で結び、ポマンダーを吊るせるような輪を作ります。
その後結び目を隠すようにリボン結びのリボンをもう1本かけます。
こうすることで最終的に美しくリボンがかけられます。
そのため、この作品では計3本のリボンを使用しています。
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