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 【花時計の商標】ブログに載せる時どうすればいい??と思ったらこれを読んでください

2016.04.20
投稿者:fujie

花時計の商標について みんなどうすればいい??

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贈呈花や母の日ギフトとして人気の「はな時計」。
お花がぎっしりと詰まった時計は夢があって、年代を問わず販売でもレッスンでも人気があります。

ですがこの「はな時計」、実は少し面倒なことがあるんです(作り方ではありません・・)。

それは何かというと時計と花器が一体になった「花時計」は、株式会社アミファさんによって、商標登録されている、ということ・・

 

まずは商標登録について


最近、本部に 「商標登録」にまつわるお問い合わせが相次いでいます。 

皆様も、一度は聞いたことがある言葉「商標登録」。

商標登録は一種の知的財産権で、商標制度を導入している国においては、法律などの保護対象となります。少々難しい話ですが、著作権や特許などと同じと考えるとわかりやすいかもしれません。

商標登録を行った商品名が不当に使用された場合、不当に使用したものには罰則が与えらえることもある、ということになります。

なにやら怖いですね・・・

 

 

商標登録のマーク


商標登録は「®」(〇にR)であらわされ、この記号の直前に書かれた言葉が商標登録されているよ、という決まりになっています。ちなみにこの「®」は「registeredの略」で、「登録を意味するもの」ということになります。
  
お花の仕事をしていると 時々目にする®マーク。


 
オアシス社が販売している吸水性スポンジ「オアシス®」や 、ラッピング・花材販売のアミファが販売しているベース「花時計®」の 表記には必ず®が付いているのをご存知でしょうか?

 

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これは商標登録されている商品やサービスに付けられるマークで、先述の通り、模倣を防いだり、ライバル社を牽制する目的があります。

 

例えば「オアシス」がアレンジメントを制作する際にお花を挿す緑色のフォームだということは世の中に広く浸透しています。
それは、長い月日をかけてオアシス社がお花の業界に「オアシス」を広めてきた結果で、一朝一夕に成し遂げられたものではありません。

それなのに、オアシス社のフォームに良く似せた粗悪品を「オアシス」と名乗って販売する会社が現れたら、オアシス社は、売上と信用の両方の面で不利益を被ることになります。

このようなことのないように設けられたのが「商標登録制度」なのです。

 

「花時計という言葉を使ってはいけないのでしょうか?」


本部にお問合せが相次いでいるのは 、「花時計」の商標登録についてです。

 

「花時計という言葉を使ってはいけないのでしょうか?」
「花時計をネットで販売するにはアミファの許可が必要なのでしょうか?」

株式会社アミファの花時計
(出典:http://www.amifa.jp/

ほとんどの方は上記のようなご心配をされていました。結論を申し上げますと、

●アミファさんで購入した「花時計」を使用した商品をレッスンおよび販売する際に、「花時計」という言葉を使用することは 問題ありませんし、アミファさんの許可を得ることなしに「花時計」という言葉を用いて販売やレッスンを行うことが可能です。

●逆にアミファさん以外で購入した商品を花器として使用した際に 「花時計」という言葉を使用することはできません

ここがきちんと理解できると、やみくもな不安はなくなるのではないかと思います。

さてここでひとつ面白い話があります。

「花時計」という商標は、アミファさん以外にも複数で登録されているのです。「え?」と思いますよね。

 

 

商標権は全ての商品には及ばない


実は商標権は、全ての商品やサービスには及ばないという決まりがあるのです。

アミファさんが商法登録している花時計は以下の通りです。

【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】 
・木製・竹製又はプラスチック製の包装用容器,プラスチック製又は木製の置物
・ガラス製又は陶磁製の包装用容器,ガラス製又は陶磁製の置物,花器

 

つまり、上記に当てはまらないと認められたものは、「花時計」として商標登録できることになります。といいますか、実際にはアミファさんの商標登録は、他の花時計に比べて一番新しいものになります。

アミファさんの花時計が商標登録されたのは比較的最近で2010年。

一方、最も古い花時計の商標登録は1959年の昭和産業によるものです。昭和産業とは小麦粉や天ぷら粉で有名なあの昭和産業です。
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昭和産業による「花時計」の商標登録は、かなり長いのでここでは省きますが、おおざっぱに言うと、工業用の粉類、缶詰、食用の粉類、野菜などに対するもの。

つまり「花時計」という商品名を付けた小麦粉や缶詰を、昭和産業は売ることが出来る、という権利になります。

ものすごくわかりやすく、アミファさんとはかぶっていないですよね。

 

その他の花時計の商標登録をざっと見てみると、食品類、飲料が圧倒的です。その他、保険の名前、衣類など。時計本体を用いた花時計の商標登録はアミファ社のみとなっているようです。

そして日本中の公園などいろいろな場所にある本物の生きた花を使った花時計には、アミファ社の商標登録は及びません。

また、たとえば「木製・竹製又はプラスチック製、ガラス製、陶磁製以外の素材でできた花時計(金属製など?)を出願したら、場合によっては(現在出願中のものがなければ)登録となる可能性があるのかもしれません・・。

 

アミファ社以外の時計を使う場合はどうすれば良いの?


では、株式会社アミファ以外の時計を使ったフラワーアレンジメントは、どのように表現したら良いのでしょうか。

 

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これは特に決まりもありませんし、推奨するものでもありませんが、一般的にはこのように呼んでいることが多いようです。

●フラワークロック
●花どけい
●はなどけい
●はな時計
●フラワー時計
●お花の時計

上記でお好きな呼び方で、ピンと来るものはありますでしょうか??この他に、もしステキな呼び方を考え付いたら、ぜひFEJ本部にも教えて下さいね。

 

終わりに


最初にも書きましたが、商標登録の目的は 同業他社を牽制する目的がほとんどです。 

普段、アミファさんからお花や花器を購入しているお客様である皆さまが そこまで神経質になる必要はないとは思いますが 、変なトラブルに巻き込まれない為にも 「花時計」という言葉を使用する際には充分にお気を付け下さいね。

 

 

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Living in Tokyo / floral designer

フラワーエデュケーションという花協会で花の楽しさを伝えています。古くて美しいもの、手作業の心躍る時間が大好きです。