こちらは2013年の記事を再加筆したものとなります
「フラワースクールに必要な事」今回が最後です。
第一回目のリポート花のスキルについて(無謀と自信と経験)
第二回目のリポート花のデザインについて
第三回目のリポート教室の認知
私のところへ相談にくる方のほとんどが「生徒さんがこない」という悩みです。「リピート率」については次の段階の教室の悩みになります。
第一段階の悩みは「いかにして生徒さんに来て頂ける教室にできるか?」
第二段階の悩みは「いかにしてずっと生徒さんに来てもらえる教室にできるか?」
ある時「生徒さんが皆リピートしない」という悩みを同時期数名の先生より相談を受けたことがあります。全員ではないですが、ちょっとしたアドバイスだったのに、かなり解決したことがあります。
そのことについて少しだけ書いてみようと思います。
―「リピートしてもらえないことに悩んでいる」―
たまたま、相談された時期と先生方の人柄が皆さん似ていらした為、どこか共通の問題点はないだろうかと考えました。リピートしてもらえない、これは第一段階の悩みである「新しい生徒さんがこない」という点はクリアされていて、ブログやHPの問題ではなく、もっと別の何かがあるのでは、と思ったのです。
―皆、共通の特徴―
先生達には共通している特徴がありました。一体この先生方のどこがいけないのかと思われるかもしれませんが、
その共通した特徴とは、「皆まじめで、レッスンは渾身の力で全力で花を教えていたと」いうことでした。
全く問題ないように思われるかもしれませんが、この「皆まじめ」の部分がなんとなくひっかかり、先生達が普段されているレッスンの様子を聞くことにしました。レッスンの様子は、生徒さんがいらしてお帰りになるまでの様子です。
この先生方が、例えば、意地悪な雰囲気で、人の悪口をよく言い、やや上から目線の人ならば、私は正直に講師としての人の在り方が問題なのでは、と指摘するところですが、皆すごくいい先生です。
ちなみに、生徒さんになったら(入会したら)急に上から目線になったり、ちょっと偉そうになったり、人の悪口で盛り上がるレッスンをする教室には自然と人は集まらなくなると思います。いくらブログで素敵なことを書いていても。
話は戻りますが、真面目に花のことをしっかり教えていた先生達。なぜ、リピートしないのだろうと考えました。皆さんの話を聞く限り問題があると思えないけれど、この先生のためになることをお伝えしたいなあと、皆さんの教室での流れを聞いてみたら、わかりました。
それは、本当に100%、アレンジの作り方だけ教えていた、とうこと。
―生徒さんはどんな気持ちで花を習いにくるのでしょう―
花を習いに来る人は、どんな想いで花を習いにくるのでしょうか。ただ、そのアレンジの花だけを習いに来たのでしょうか。
花を通して見える未来を先生自身の言葉で伝えられなければ、花の本当の楽しさを伝えきれないような気がします。これこそが、生徒さんがずっと花を続けていきたい、という鍵だと私は思っています。
もう少し詳しくお話します。
1つのアレンジを作りにレッスンにくるのは当然なのですが、そのアレンジを通して生徒さんは何を想うでしょうか。おもうことは皆それぞれ違うので正解はありませんが、ただ単にアレンジの技術だけを習いにくる生徒さんているのでしょうか。
これは私見で賛否両論かと思いますが、一つのアレンジだけを作っておしまい、では 本当の意味での花の楽しさを生徒さんは知ることができないような気がします。作るだけなら本を見ながらでもできるからです。何のために足を運んで教室にきてくれているのか。それはきっと本以外のことも学べると思ったからです。
―とても真面目に花のレッスンをしているのに、リピート率に困っている先生方へ―
よくベテラン先生方が、「うちは新規の生徒さんがじゃんじゃん来る訳ではないけれど、幸せなことに、昔からの生徒さんがずっと何年も何年も通って下さっています。」と嬉しそうにお話してくれます。生徒さんと本当に仲良くなると友人のような関係になり、私にもおばあちゃんになってもずっと仲良くしてもらいたいなあと思う生徒さん達がいます。
真面目さはたくさんの信頼を得ることができます。私も仕事を頼む時は、「真面目で誠実であるか」です。でも、真面目が行き過ぎると、相手もなんだか緊張します。緊張状態では花も思う存分楽しめません。
レッスンでは世間話を楽しみにされる生徒さん、仕事の愚痴を誰かに(さらっとだけ)聞いてもらいたい人、オリジナルで作る為の相談をしたい人、先生の花にまつわる素敵な話が聞きたい人・・・様々な方がいらっしゃいます。花の技術を真剣に教えつつも、時々関係のない話で場を和ませてみてはいかがでしょうか?
特に花にまつわる素敵な話は、花講師にとっては欠かせませんので、先生をされる人は常にアンテナを高くしてインプットが必要です。
フラワースクールを長く続けていく為には、長く愛されることが大切です。それが、リピート率。その為には、よくブランドイメージを上げるとか、顧客満足度を上げるとか書いてありますが、私はシンプルにお花の素敵な未来を先生自身の言葉で伝えていくことだと考えています。*花の未来については、運営講座テキストを参考にしてください。
リピート率こそスクールの真の価値が問われる大事な要素だと感じます。長く愛される教室を目指してこれからもがんばりましょう。フジエ
第一回目のリポート花のスキルについて(無謀と自信と経験)
第二回目のリポート花のデザインについて
第三回目のリポート教室の認知
第四回目のリポートリピート率