旧暦のお盆は毎年7月13日~7月16日です。また、新暦のお盆(月遅れの盆)は8月13日~16日。まもなくお盆がやってきます。
初盆の際には、地方によって違いますが、提灯や仏膳、お供えの果物やお花(仏花)を送り、故人の冥福をお祈りします。
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提灯は宗派によって使わない場合があるので事前の確認が必要ですが、お花であれば安心してお送りすることができますね。
とはいえ亡くなられた故人へお送りするものなので、受け取ったご家族が不快になるようなマナー違反は避けたいもの。そこで今回は、仏花のマナーについてご紹介いたします。
四十九日までは「白上がり」と言って白・グリーンを基調とした花を贈るのが日本では一般的です。
ただ、仏教では色や花の禁忌は本来は無いそうで、習慣的なもののようです。
なぜ白かというと、日本では白はけがれの無いことを象徴する色とされているからです。故人が旅立つ時に身に着ける白装束だけでなく、巫女さんも修験者も白い装束を身に着けていますよね。
お葬式や告別式などでも白い清らかなお花で祭壇を飾ります。その為、仏花=白というイメージが、わたしたち日本人には強く根付いています。
四十九日後であっても、お届け先の方の好みや宗教がはっきりしない場合は、白のお花をおくっておくと無難です。
では色付きの花を故人へおくるのはNGなのでしょうか?これはNO!赤や黄色のお花でも実は問題ありません。
上記でも触れたようにある一定の時期までは、白いお花をおくっておくのが無難なのですが、亡くなられてから何年も経ってからで仏事とは関係なくお送りするお花であれば、色がついていても問題ありません。故人が生前お好きな色のお花などを贈る方が増えています。
こちらは長持ちするプリザーブドフラワーの仏花。
実は仏教では尊ばれる色があるのですがご存じでしょうか。青(緑) 、黄、赤、白、樺 (黒または紫)の5色です。
このことから仏様の前に飾る花は、色とりどりでも良いのです。スーパーで、仏花用の小束のお花を打っていますが、まさにあのお花は上の5色が多く使われていますよね。まさにあのイメージなのです。
本数に決まりはあるのでしょうか?
大きなアレンジメントなら別なのですが、仏壇の中へかざっていただくようなコンパクトな仏花であれば、3、5、7本の奇数が良いとされています。
そう、七五三ですね^^
オーダーで注文する場合などは、5本でお願いしますなど、一言申し添えると良いかもしれません。
仏花というと菊のイメージがありますが、菊が良いという決まりがあるのでしょうか?
仏教では特に菊が良いという教えは無いのですが、日本の国花であることや、仏花の需要の多い夏場に多く出回り価格が安いこと、また持ちが良いことなどから、菊は代表的な仏花となっています。
似たような理由で、最近は持ちが良くて価格も比較的安定しており、高貴な雰囲気のデンファレやカーネーション、トルコキキョウ、ユリなども人気があります。
菊やデンファレ、カーネーションいずれもプリザーブドフラワーでももちろんあります。プリザーブドフラワーであれば長く楽しんでいただけますね。
ここで思うのが「あれ?花っていえばバラだと思うけど仏花でバラどうなの?」ということ。
一説に「バラにはトゲがあり、血を連想することから仏花にはふさわしくない」というものがあります。しかしこれは俗説。仏教の中ではどこにもバラを避けるような教えや記述は無いそうで、日本以外の仏教国ではバラをお供えに良くかざっているそうです。
ただし、一般的なイメージとして日本では上記のように「仏花=バラはNG」というイメージが強く、それを信じている方も多いので、良く知らない相手であれば、あえて贈らない方が無難と言えそうです。
亡くなってから年月も経ち、生前バラが好きだった方には最近ではバラを贈りたいのでバラで仏花を作って下さいというオーダーも良くいただきます。時代とともに、好まれる仏花の姿も少しずつ変遷していくのかもしれません。
今回ご紹介したのように良くよく調べ見ると「ダメ」と言われているものも実は仏教の教えとしてはあまり実態が無いというものが多いのですが、大事なのは贈られる側のお気持ちです。
特に、故人を無くされて間もない時には無駄にお気持ちを傷つけるようなことはしたくありませんよね。
お供えにふさわしいお花をぜひお送りいたしましょう。
私達の仲間もたくさんの仏花を作っていますので、よろしければお問い合わせくださいね。