『花講師も知っておくと必ず役に立つ! 開店祝い花 /スタンド花 6つのマナー』
フラワースクールをしていると様々な予算でお祝い花のご依頼を受けることがあります。
人生の節目である結婚祝い、出産祝い、記念日等々、お花の先生になるとたくさんのご注文をいただきますし、花の先生でなくてもフラワーアレンジを勉強していてSNSなどで発信をしていると、意外なことにオーダーが定期的に入ったりします。
その中でも「開店祝い」に贈る花はご予算も多いことから大きなご依頼になります。
でも、フラワースクールだけではスタンド花を作る機会はめったにありませんので 「作れるのか?!私」となる人が多いような気がします。
2016年度の更新プレゼント(当協会員様)
そこで、当協会の2016年の更新プレゼント※は「スタンド花ご予算別作り方動画」を皆様にプレゼントすることになりました。(※年度会費の更新をいただいた認定、ライセンス、オフィシャル会員様へのお礼プレゼント)
ライセンス会員様にはこの動画にプラスして、クリエイトアカデミーロゴ入りリボンを1巻プレゼントいたしますので、どうぞ楽しみになさっていて下さいね。
さて気になる動画の内容です。
お店の開店祝いの他にも、実は発表会や展示会用としてスタンド花のご依頼は意外にあるもの。そんな時、気になるのがこんなことではないでしょうか。
・花選びはどうすればいい?
・3万円で頼まれたけれどどのくらいの花材が必要ですか?
・1万円の場合は?
・メカニックはどうするの?
・立札は?
・運搬は?
お祝いの花や、スタンド花を作るにあたり、心配な点や知っておくと便利なことを実践に沿った形でお届けいたします。
スタンド花のご依頼があったら、ぜひこの動画を参考にしていただけると嬉しいです。
意外に知らない? 開店祝い/スタンド花 6つのマナー
当協会のメンバーの方々は「スタンド花の作り方」を無料動画にてご覧いただけますので、そちらでしっかり確認していただくとして、本日は祝い花のマナーについてご紹介いたします。
・開店祝いの相場
・開店祝いをいつ届けるのか
・立札に記載する言葉
・胡蝶蘭を頼まれた時のマナー
・使わない方が良い花
・設置と回収
開店祝いの相場
お祝い花を贈る時の相場は、送り先との関係や役職などにより変わってきますが、10,000~30,000円が目安になります。
ショップやレストランの開店祝いならスタンド花やアレンジ、会社や事務所、病院などのオープンならアレンジの他、長く飾っていただける観葉植物、胡蝶蘭なども人気があります。
開店祝いをいつ届けるのか
1週間前~開店前日にお届けすることが多いです。
オープニングセレモニーは開店日より前に行うこともあるので、その場合はオープニングセレモニーに間に合うようにお届けすると場が華やぎ、お届け先に喜んでいただけます。
開店当日のオープン後の店内はとても混むのでこの時間にお届けすることは避けた方が良いでしょう。
立札に記載する定型文
お祝い花を贈る場合、必ず送り主様のお名前を入れた札をアレンジメントやスタンド花に入れます。
名札、立札、木札などと呼び、一般的には、高額商品にお付けします。
これは高額商品へのサービスとしてお入れするもので、料金は含まれていることが多いようです。
はじめてお祝いのお花を贈る方の場合、どのように書けば良いのか戸惑われると思いますので、オーダーを受ける際には、きちんとご説明ができるようにしておきましょう。
以下にいくつか一般的な文例などをご紹介します。地方などによってはこの限りではないのですが、ご参考までに。お客様へご希望をお伺いする際にお役立て下さい。
●メッセージカード・・・あまり大きくないアレンジメント
●紙札(小)・・・メッセージカードと同じ~ハガキサイズ位まで
●紙札(大)・・・紙札(小)より一回り大きいものから長形が40㎝位のものまで
●木札(立札)・・長径が60㎝位
基本的には、アレンジの大きさと値段によって、上記の上から下へと用途が別れますが、楽屋花などあまり大きくないアレンジに、目立つ札を入れたいというご希望もあります。
但し、用途によっては②は書かないことも。
(お供え花には上記は該当しません)
開店、開業など、新オープンの場合には、ご近所の方への宣伝になるので、②を入れると喜ばれます。
①祝 ご開店 ②フラワーエデュケーションジャパン様へ ③奥富マコより
一方、楽屋花などの場合は、贈り主様のお名前を目立たせる為に、あえて②を入れない場合もあります。
①御祝 ③奥富マコ
胡蝶蘭を頼まれた時のマナー
胡蝶蘭は、華やかで豪華なことと、花持ちが良いこと、また鉢物は「根付く」と言って縁起が良いことなどから、開店、開業祝い、受章・当選祝い、竣工祝いなどのおめでたい場の贈り物に良く使われます。
お祝いとして胡蝶蘭をお贈りする時は、ご予算に応じて2本~3本立て、5本~8本立て、10本立て以上のものを用意します。
ほとんど作られていないのでまず問題はありませんが、4本、9本はそれぞれ「死」「苦」を連想するので、お祝いの席にはNG。
お客様から予算の関係で4本立てや9本立てごの依頼を受けた場合は、ご変更いただくようにご説明をしましょう。
花色は白、ピンク、クリームなどお好みで良いのですが、迷う時や、相手の好みが良くわからない場合は白がオススメです。
白は縁起が良く高貴な色ですし、まだ何色にも染まっていないまっさらな状態の形用として使う色なので、開店祝いなら間違いがありません。
使わない方が良い花
花の種類ということではないのですが、一般的に、「火災」や「赤字」を連想させる真っ赤な色の花はタブーと言われています。
ですが、真っ赤なバラのアレンジメントは、送り主様の好みを良くご存じの場合、お祝いとして贈ることがあるので、絶対ではありません。
もし赤を使うのであれば差し色として入れる程度にとどめるのがオススメです。
水揚げが悪かったり、切り花に向かない花持ちが悪い花(1日花・・ホリーホックなど)も、当然ですが使用しない方が良いでしょう。
ガーベラはかわいく人気がある花ですが、水揚げがきちんとできていないと、水が落ちやすいお花として有名です。水揚げや花の鮮度を見分ける自信がない方は使用しない方が無難かもしれません。
またお花のプロでない方がアレンジを頼まれた時、ご自宅の庭に咲いているきれいな花を少し混ぜて・・と考えることがあるのですが、これは要注意です。
庭では元気に咲いていても、切った途端にくたっとなることがあるので、どうしても使いたい場合は、アレンジする1日前にカットして、水がきちんと上がっているのか確認をしてから使用しましょう。
庭に咲く花の代表アジサイはアレンジには人気の植物ですが、水揚げには技術が必要です。水も大変下がりやすいのでガーベラ同様、水揚げに自信のない方は使用を避けましょう。
設置と回収
スタンド花や大型のアレンジの場合、お店の間口や道路や歩道の関係だったり、モールなど通路の幅に限りがあって消防法上通路に物を置いてはいけないなどの制限により、設置が難しい場合があります。スタンド花や大きなお祝い花を贈る場合は、事前に確認をしていただくよう、ご依頼主様にお伝えします。
また、スタンド花など回収が必要な場合は、ご依頼主様ではなく、お届け先に直接、設置の際にご都合をお伺いするようにしましょう。季節によって花の持ちも違いますので、その点も加味して相談をされると良いと思います。
その場で回収日を判断できないお客様もいらっしゃいますので、ショップカードなど連絡先がわかるものを必ず持参し、ご都合がついた時に、スタンドの回収を依頼していただくこともあります。
おわりに
スタンド花や胡蝶蘭、アレンジメントのオーダーを受けた際の注意点や札についてご紹介してまいりましたが、いかがでしたでしょうか。
「メッセージカード」ならともかく「木札」となると少しハードルが高く、どうしたら良いか戸惑う方も多いかもしれませんが、上記の文例などをご参考にしていただけば、それほど難しいことはないと思います(お住まいに地域によって慣習が違う場合がありますので、ご注意下さいませ)。
札類は、はなどんやアソシエさんや、花市場併設の資材屋さんなどで手に入れることが出来ますが、購入の際は、自宅のプリンターで印刷対応可能かどうか、必ず確認して下さいね。
市販品に拘らずご自身でデザインをして見ても良いですし、オンデマンド印刷を利用すれば高級感のある札をお作りいただけるかと思います。
スタンド花と高額アレンジの作り方はプレゼントのDVDで、札の作り方は上記をご参考にしていただき、オーダーを受けた時にはステキなアレンジをおつくりいただければうれしいです。
そして「次もまたお願いします!」とお客様からのリピートに繋がれば幸いです。