花びらが折れていたり、グラグラしていたり、布がほつれたようになっていたり・・・
アーティフィシャルフラワーはその特性上、そうしたトラブルはつきもの。
そこで今日は、どのようにこれらのトラブルに対処していけば良いか、ご紹介したいと思います。意外と簡単に治るので、これから挙式を控えていて、自分で造花ブーケを手作りする花嫁さんも必見です!
アーティフィシャルフラワーの中には、花びらが折れてしまっているものがあります。
アーティフィシャルフラワーは海外からぎっしりと箱づめにして送られてくる特性上、実は花びら折れの割合が高いのです。それをいちいち返品して代替え品が到着するのを待っていたら仕事が滞ってしまうことも・・。
そんな時、プロはリペアをささっとして使っています。
【指でプッシュ】
つい最近ついたような軽い折れの場合は、指で花びらを挟んでプレスしたり、バイヤスの方向を確認しながら両手で花びらを軽く引っ張ったりするだけで元にもどることもあります。
【水を一拭き】
軽く水をシュッと一拭きすると、シワが治ることもあります(色落ちに注意して下さい)。
【アイロンを掛ける】
写真のようなクッキリとしたシワの場合、シワを伸ばす時はアイロンをかけます。
アーティフィシャルフラワーの花びらの材質は殆どが「ポリエステル」です。洋服の材質にも使われるポリエステルは、アイロンをかけることですっときれいにリペア出来ます。
1)アイロンは低~中温で
高温にすると、花びらが溶けてしまうことがあるので、低温から徐々に温度を確認しながアイロンをかけましょう。大抵の場合は、中温で数秒プレスするだけで、シワはとれます。
2)必ず花びらの上にテッイッシュやキッチンペーパーなどを充てる
アイロンをかける際の注意点です。色移りやヤケを防止する為に花びらの上にテイッュやキッチンペーパー(エンボスの無いもの)などを充ててから、アイロンをかけましょう。直接アイロンを充てると、色が落ちてアイロンにつき、取れなくなることがあります。
左がビフォアー、右がアフターです。
3)樹脂素材のものはアイロンNG
当たり前なのですが、プラスチック樹脂素材のものはアイロンはNGです。溶けてしまいますのでご注意を。
樹脂素材のものを、少し曲げたい時は、ドライヤーの温風を軽く当てて、樹脂が温かくなったら指で曲げながら形成します。
アーティフィシャルフラワーは、「抜き弁」といって型で抜いた花びらやガクを、ワイヤーとプラッスチック樹脂で出来た軸に通して、ボンドで固定してあります。
ボンド付けを行うのは海外の人件費の安い工場。1つひとつ手作業で、しかも大量に接着されるので、どうしてもムラがあるのです。ですから花びらが垂れてしまったりといった不具合は宿命のようなもの。
だからと言ってそのまま使うとなんだか元気がない花になるので、ささっとリペアをしながら使いましょう。
リペアの仕方はとても簡単です。
【グルーで接着】
1)垂れている花びらの付け根にグルーをつけます。
2)素早く指でプッシュして接着します。
3)きれいにリペア出来ました!
左がビフォア、右がアフターです。
ちょっとしたひと手間ですが、花ビラが全て上向きました。
こちらも造花の宿命、花びらのホツレ問題です。上の項でも書きましたが、アートの素材はポリエステル。切りっぱなしの布の端はほつれてしまうことがあります。
【ハサミでリペア】
ホツレが気になる時は、良く切れるラシャハサミでていねいにトリミングしましょう。
1)ホツレた花びらはハサミでリペア
ハサミでていねいにカットしていきます。切りすぎると花びらが細くなるので注意!
2)ホツレが無くなりすっきりとした印象になりました。
花びらのリペアテクニックを3つ、ご紹介いたしました。
こうしたテクニックを知っていると、レッスンでトラブルが発生した際に素早く対応できますし、生徒様からも「いろいろなテクニックを知っている先生だな」と感じていただけるのではないでしょうか。
リペアの方法を知ることで、アーティフィシャルフラワーの特性も合わせて知ることが出来ます。リペアが必要な花を発見したら、修正をして使ってみて下さいね。
更にアーティフィシャルフラワーの特性を知りたい方は、こちらのコースでも学ぶことが出来ますので、スキルアップにはオススメです。